| こだわったのは、どこか人間的なダルマ型
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今でも津軽鉄道では冬になるとダルマストーブで暖を取るストーブ列車が走り、多くの人の郷愁を誘っている。昭和30年代頃まではストーブといえばダルマストーブのことだった。駅の待合室しかり、役場や町工場しかり。寒い地方では教室にも置かれていた。
リタイアを機に伊豆高原に山荘を建てたYさんは、山荘にはそんなダルマストーブを置きたいと考えていた。よく見かける四角い箱形の薪ストーブではなく、あくまでも子どもの頃になじんだダルマ型でなければならない。あの、どこか人間的なカタチのものが好ましいのだ。
そこで調べてみると、当時そのままのずんぐりした形の鋳物製ダルマストーブも健在で、安いものは数万円から売られていることがわかった。しかし、昔ながらのスタイルだと、建築家に依頼して建てたスタイリッシュな空間にはどうも似合いそうもない。それに、胴体(火室という薪を燃す部分)に薪を入れ鉄の扉を閉めて燃やすので、炎が見えない。やはり赤々と燃える炎を眺めていたいと考えたYさんはさらに探し、やっと出合ったのがこのオーストラリア、ピキャン社製のイーブングロウというモデルだ。鋳物製、高さ約80cmという堂々とした体躯、いや本体ながら、どことなく愛嬌があるのが気に入った。もちろん正面のガラス越しに燃える炎が眺められ、上ではコトコト煮物などできるので奥方にも好評だそうだ。 |
| 威風堂々のコンクリートキッチンは意外なローコスト
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そんなストーブと向かい合う、キッチンの主役は、コンクリートのカウンター。シンクのある調理台が2.7m、横につながるテーブルまで入れると4.6mもあるという威風堂々たるものだ。無機的なコンクリートがしっくいの白壁や黒い杉板張りの床と見事に調和して、モダンな表情を見せている。
コンクリートというと、表面に気泡があるので水のしみ込みによるシミが気になるが、Yさんのキッチンの場合、表面にウレタンを2度塗装してあるので、水ばかりでなく食材や洗剤などのシミの心配もないそうだ。
実はこのようなコンクリートキッチンは、このところ別荘に取り入れるケースがちらほら見られ始めた新しいアイテムでもある。現代的な表情がデザイン的で、堅牢、しかも通常の型枠を使って製作するのでかなりローコストというのも先進の別荘オーナーが目を付けた要因かもしれない。
古き良きものと先進が同居する、こんなクリエイティブな空間づくりができるのも別荘の楽しみといえるだろう。 |
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| 一部が吹抜けになっていて、2階からストーブのあるダイニングキッチンが眺められる。吹抜の空間に煙突がすっと伸び、しっくいコテ仕上げの壁と鉄製煙突の対比が美しい |
| ≪DATA≫ |
所在地/静岡県伊東市
敷地面積/413.83m2 建物面積/157.08m2
工法/RC造+鉄骨造
設計/杉原公嗣(杉原建築デザイン事務所)
TEL 045-776-1116 http://coo.eco.to/ |
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