| ひと味違う男の手料理
|
男の料理といえば、手間も暇もお金もたっぷりかけて妻にとってはありがた迷惑というのが通り相場だが、この別荘オーナーの場合はそうではない。安い材料や冷蔵庫の余りものを駆使し、手早くつくってみんなと一緒に酒を飲む。しかも、レシピはなし。外食で覚えた味を舌を頼りに再現するのが無上の楽しみなのだ。
「だから建築家には、キッチンを中心に考えてくださいとお願いしました。そんな注文は初めてみたいでびっくりされてましたね」 |
| こだわりのコンクリート製キッチン
|
そこで建築家・尾関勝之氏が提案したのが、LDKを占領する奥行1m、長さ4mのダイニングテーブルも兼ねたコンクリート製キッチンカウンターだった。表面をコテできれいに押さえ、平滑でない部分は樹脂モルタルで補修し、その上にアクアシールという撥水性の塗装を施してある。「強度とデザイン的な面から、厚みや形状を部分部分で変えてありますから、型枠の種類と数が大変でした」と尾関氏。
田崎さんの要望にしたがって、もうひとつ試みたのがテラスに設けた暖炉だった。これは暖をとるというよりも、食材を焼くためのかまど。L字形の平面のかなめの部分に置くことで、使い勝手もよく空間的なおもしろさも発揮されている。この夏もここは二次会の場として大活躍をした。 |
|
 |
| 「カフェのような生活感のないキッチンに」という希望で収納はすべて壁に納めた。開口部が切り取る林の風景が別荘で味わうもうひとつのごちそうだ |
|