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2007/8/22更新

自然と海という部屋を、まるごと占有する暮らし

静岡県南伊豆町・佐藤和哉さん

ヨットなら海に最も“接近”できる
 見渡す限りの緑。その先には美しく輝く海が広がる。会員制マリンリゾートクラブ「ノウマディッククラブ」の代表を務める佐藤和哉さんが伊豆に居を移したのは51歳のとき。
 もともと大自然に対する憧れはあった。仕事でいろいろな土地を見たが、伊豆の自然を知り「なんだ、東京からこんな近くに素晴らしい場所があるじゃないか」と気づき「ノウマディッククラブ」を設立した。テーマは「海辺の遊び」。最初はシーカヤックなどをしていたが、遊びへの欲求はエスカレートしていく一方。ついには前からほしかったトライマンヨットを買うことに。
 「この特殊なヨットは喫水が浅く、ビーチに接近できる。デッキが広く安定し、絶対に沈まないので心の底から風と波に身を委ねられるのがいい。海に最も“接近”できるのがこのヨットという結論でした」。
ヨットは最大20ノット(時速約40km)で帆走可能。舵を取る佐藤さんにすがすがしい風が当たる

誰もが楽しめることを大切に
ヨットは全長約8m(幅6m)。最大で5人宿泊できる。天気のいい日はデッキに寝転がりながらクルージングするのも気持ちいい
 ヨットで息をのむ絶景に出会えばスピードダウン。入り江でいかりを下ろし自然の偉大さを満喫する。
 「南伊豆あたりは人間の接近を拒んでいるような絶景がいくつもある。ヨットなら海からその眺めを知ることができるんですよ」
 「ノウマディッククラブ」のクラブハウスは人家から離れた高台にある。佐藤さんいわく「自然と海という壮大な部屋をまるごと予約、占有する暮らし」。ヨットはその生活を楽しむために欠かせないツールなのだ。



さとう・かずや●1940年生まれ。NHK勤務を経て91年に有限会社ノウマッドを設立。現在はウェブデザインや執筆活動にも取り組んでいる。著書に『酒と文明』(NHK出版)。小説『初照』は第9回伊豆文学賞優秀賞を受賞。
※ヨットはビジターチャーターもできます。詳しくは下記HPにて。
http://www.izu.co.jp/~nomad/
背後に広がるのは伊豆の絶景。険しい地形は自動車の接近を許さず、今でもありのままの姿を保っている。この日は霧が出ていっそう神秘的なたたずまい 風が良好になってくればセールを広げ、エンジンを切る。偉大な風の力を感じる瞬間だ」 クラブハウスは佐藤さんがベースとなる設計をし、内装も手がけた。屋根裏部屋のような書斎、大きな窓がついた浴室。春には沿岸が桜で埋めつくされるという景色を一望できる極上の住まい。クラブのメンバーが休みのたびに訪れるという理由もよくわかる
取材・文/田沢健一郎 撮影/銭田豊裕(OWL)

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