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2007/10/17更新

ログハウスは自然と一体化する。

静岡県伊豆市/山口廣海さん(72歳)

 ログハウスに一歩足を踏み入れると、大小さまざまな陶芸品がディスプレーされている。
 「焼き物の魅力は土の感触や使う楽しみがあること。焼きは完全にコントロールできないので、まったく同じ作品がないのも面白い」
陶芸家・山口廣海さんは、7年前、作品を展示するギャラリーとして使うことを目的にログハウスを建てた。
 「なるべくこの周辺の風景を壊したくなかったので、自然になじむログハウスにしました」
  緑に包まれた山々の間をぬって田畑が続く。この環境が気に入った山口さんにとって、風景を残すことは大切なことだった。また、作品の保管という面でも、ログハウスには長所があったという。
 「断熱性の高い木の厚い壁で、窓も二重にしてあるため外気の影響をあまり受けません。さらに床を高くして風通しをよくしてあるので、湿気が少ない。ログハウスは作品の展示、保管に適していると思いますね」
ログハウス内に展示された山口さんの作品。窓の外には豊かな緑と美しい水田が広がる

取材当日は山口さん夫妻の友人を講師に招いて染物教室が行われていた
 こうして完成したログハウスは「中伊豆窯ギャラリーダルシン」として山口さんの陶芸品以外にも、さまざまなジャンルの企画展が開催されるようになった。山口さんの妻・八千代さんも織物などに造詣が深く、ギャラリーの運営に積極的に参加している。ちなみに“手づくり”の感覚が好きな二人の影響もあって、展示するものは自然の香りが漂う手工芸品がほとんど。
 「ログハウスの雰囲気は作品に似合う。陶芸品に限らず、織物や染物にも合っていると思います。やはり自然のもの同士だからなのかな」
2階は妻・八千代さんが詳しいアフガニスタンやブータンの伝統的な織物の展示スペース。来客があったときのゲストルームとしても利用できる エントランスの横に置かれたテーブルは作品製作や食事の時に活躍 ろくろを回す山口さん。「作品は既成観念にとらわれず、自由な発想を生かしたい」
取材・文/田沢健一郎 撮影/銭田豊裕(OWL)

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