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リゾートマンション・別荘購入ガイド

別荘・土地編

位置指定道路・私道
本来、都市計画区域内で公道に2m以上接していない敷地には建物が建てられない。その場合、敷地の一部を私道とし、建築基準法上の道路として市町村長や知事に認可してもらう。この私道を位置指定道路という。昭和50年代以前に投資目的で開発され、放置された別荘地の場合、道路の位置指定がなく、明確な区画の位置の確定さえできないものもまだ残されているので注意が必要だ。
一般定期借地権・旧法借地権
一般定期借地権とは、50年以上(通常50年)の契約で借地し、契約の延長や更新をせず、期間終了後には借主負担で建物を取り壊し、更地にして返却する権利形態をいう。価格は所有権の土地と比べて大幅に安いが、別荘地による格差が大きく、各100万円程度の権利金・保証金のみのケースもある。契約期間中であれば底地権を購入して所有権に移行したり、貸主の承諾を得て権利を譲渡することもできる。ちなみに取り壊し費用の目安は木造在来工法で100万円〜200万円ほど。
  蓼科エリア、山中湖エリアなどには旧法の借地借家法で定められた借地権の別荘地も多い。期間はおおむね30年〜35年だが更新は自由で、更新料不要のケースもある。地代を支払うほかは所有権の土地とほとんど変わりなく利用できる。
ウッドデッキ
別荘ライフの幅を広げる別荘の必須アイテムのひとつ。リビングと同程度以上の広いウッドデッキはさまざまな用途に利用でき、少ない投資で別荘ライフを格段に豊かなものにしてくれる。注意点は腐りにくい処理をした素材を使用すること。高温処理で栄養分をなくした板材や天然由来成分の防虫防腐剤を浸透させたものなどがおすすめだ。通常の2×4材などを使用する場合は2〜3年に1度の頻度で再塗装する必要が出てくる。
エアサイクルシステム住宅
壁、小屋裏、床下の内部に作った空間を連続させて空気の対流層を作り、温度調節する省エネ住宅。夏は床下の冷気を、冬は小屋裏などの暖気を対流させ、建物全体を快適で均一な温度に保つ。室内の温度差が少ないため、結露やヒートショックなどを予防でき、対流する空気に木材を触れさせることで、柱や土台などの木材を乾燥状態で保ち、建物の寿命を長くする効果もある。
エネルギーの一本化
使用頻度が少ない別荘では、電気やガスなどエネルギー関係の設備投資や基本料金を節約する意味から、エネルギーを一本化する意味が大きい。ランニングコストに関しては、エアサイクルシステムや太陽光発電などとの組み合わせで、さらに節約することが可能だ。
温泉権利金・温泉使用料
別荘に温泉を引いて楽しむためには、まず供給会社に対して100万円から300万円程度の温泉権利金を支払い、通常期間10年の受湯権を購入する。実際の使用に際しては、年間あるいは月々一定の基本使用料を支払うが、その額は配管の直径や湯船の大きさによって決まる場合が多い。基本使用料で使える湯量を超えた分については1立方メートル単位で超過料金を支払う。10年が経過すると受湯権が消滅するが、更新料を支払えばさらに10年単位で期間を延長できる。この更新料は権利金と同額のケースが多い。
合併処理浄化槽
し尿と生活雑排水を併せた生活排水を処理する浄化槽。単独処理浄化槽と比べて処理能力が高く、下水道の終末処理場と同等の放流水質にまで処理できる。多くの別荘地は下水道が未整備で、自治体から合併浄化槽の設置を義務付けられているケースが多く、設置にあたっては国や自治体から補助金が支給される。通常、1年ごとに汚泥を除去するよう、法で定められているが、乳酸飲料容器を活用して脱窒菌を働かせる「石井式合併処理浄化槽」では汚泥の発生が非常に少なく、10年以上汚泥処分の必要がない。
基礎(布基礎、独立基礎、ベタ基礎、基礎パッキンエ法)
別荘でよく使用されている基礎の形態は布基礎と独立基礎だが、強度の高さや床下の湿気対策、断熱効果、地下室的利用が可能なベタ基礎がおすすめだ。さらに阪神・淡路大震災以降に普及してきた基礎パッキン工法を組み合わせると、強度や防湿効果はさらに上がり、工期短縮や土台の腐敗を防ぐ効果も期待できる。ただし、基礎の全周囲にパッキンで作る隙間を防虫ネットでしっかりふさぐことが重要だ。
キット住宅
ログハウスや2×4工法などを用いたキット住宅は国内外の多くのメーカーから販売されている。間取り、設備、仕様などのバリエーションも豊富で、プランのセミオーダーや完全オーダーメイドに対応するメーカーも多い。これを自作することで予算の大幅削減が可能で、ホビーとしても長期間楽しめる。自作の場合、まず部材をコンテナから搬出するための人手と部材の保管場所を確保することがポイントになる。海外メーカーのキット住宅は詳細な組み立て説明書がないケースがあり、その場合は文献を参考にするか、経験者のホームページも多いので、教えを請うといいだろう。
建築協定
土地所有者や借地権者が別荘地などの個別地域の住環境を守るために、敷地の利用や建物の位置、構造、規模、用途、形態、デザイン、建築設備の基準などについて取り決める協定のこと。別荘地の場合、建物の高さ、色彩、垣根、道路や隣地からの後退距離、敷地内の樹木の伐採を制限するケースが多い。広告等にはその詳細が示されることはないので、事前に確認する必要がある。
建築条件付き土地
土地の売買契約と建物の建築請負契約を一体にした取引形態。売買契約成立後、請負契約が成立しなければ、売買契約は解除される。設計プランの協議のため、3カ月以上の交渉期間が設定され、満足いくプランがまとまらない場合は期間満了前に解除することも可能。解除にあたって、支払い済みの手付金などが全額返却されるかどうかを契約書で確認する。別荘地の場合、複数のモデルプランが用意され、類似の竣工物件も多いため、プランニングは比較的スムーズに進み、完成物件も予想を裏切らない。
建ぺい率・容積率
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積(通常は1階の床面積)の割合。容積率は、敷地面積に対する延べ床面積の割合。別荘地では建ぺい率10%・容積率20%という例も珍しくない。
工事負担金
別荘地内の建築工事にあたり、工事車両の通行や作業の騒音、道路の傷みなど、工事中に発生するダメージを補う意味で、通常は建設会社経由で支払う。すべての別荘地が設定しているわけではない。
公簿売買・実測売買
公簿売買とは土地登記簿の面積をもとに売買代金を確定し、その後は金額を変更しない取引形態。実測売買は測量した面積をもとに売買代金を確定する取引形態。地方の山林や農地などは昔から実際の面積よりも小さく登記されていることが多い。
小屋裏
一戸建て住宅の屋根裏にできる空間のこと。ログハウスでは通常ロフトや居室として有効活用されている。
自然公園法
国立公園、国定公園および都道府県立自然公園内においては、その環境を保全するために、自然公園法によって開発行為などが規制されている。別荘地内の場合、別荘地の開発自体がすでに許可済みのため、定められた範囲内の内容であれば問題なく建築できる。が、既存の別荘地ではない山林・原野などの場合は、建築できないケースもあるので注意が必要だ。
水道負担金
上水道本管から区画の前面道路まで水道管を引くためにかかる費用のこと。水道加入金ともいう。すでに水道管が引き込み済みの場合でも、区画の購入時点で一定金額が割り当てられることが多い。別荘地が独自の簡易上水道を持つ場合は、水道関係の整備費用を土地所有者で分担し合う意味があり、公共の上水道の場合より割高なケースがある。金額は十数万円から70〜80万円程度。
セトリング
ログハウスで丸太の乾燥が進み、収縮すると同時にその重みで押しつぶされ、壁が徐々に沈み込む現象。完成後5〜6年かけて壁高の5%程度沈み込むので、ドアや窓、階段などにはあらかじめそのためのスペースをとっておく必要がある。これをセトリングスペースという。セトリングは主にハンドヒューン・ログハウスで起こり、強制的に部材を乾燥させてあるマシンカット・ログハウスでは軽微ですむ。
外断熱・外張り断熱
壁などの構造躯体の外側を断熱材で覆う断熱法。断熱材の隙間ができにくいために気密性が高く、壁に通気層ができるために結露も発生しにくい。この通気層を積極的に活用するとエアサイクル住宅になる。本来外断熱とはコンクリート造のものをいい、木造の場合は厳密には外張り断熱という。
断熱性能・気密性能
断熱材やサッシなど建築部材の断熱性能はK値(熱貫流率)で評価する。K値とは、室内外の温度差1度の場合、外壁、屋根、床、開口部など外気に接する部材の面積1平方メートルから1時間当たりに逃げていく熱量のこと。数字が小さいほど断熱性能は高い。ちなみにK値0.3は、温度差1度当たり0.3キロカロリーの熱しか逃げていかないという意味。これに対して住宅全体の省エネ性能を表す指標がQ値。Q値(熱損失係数)は、室内外の温度差1度の場合、住宅全体から1時間に逃げ出す熱量を合計し、床面積1平方メートル当たりの値で示したもの。また、建物の延べ床面積に対する隙間面積の割合を表す数値がC値。床面積1平方メートル当たりに何平方センチメートルの隙間があるかを示す。この値が小さいほど気密性が高いことを意味する。
地下室
別荘の基礎をベタ基礎にするなら、地下室としての利用を考えるほうが効率的だ。別荘地の凍結深度は80cm〜1m以上になることがあるが、基礎の底板をこの凍結深度の下に設置しないと、霜で不均等に持ち上げられて基礎がゆがんでしまう。さらに湿気対策などのために基礎は地表面から50cm以上立ち上げたいとなると、それだけで床下に1m50cmから2m近い空間ができるからだ。
地目
登記簿に記載されている土地の用途上の分類。「宅地」「山林」「原野」「農地」などの種類があり、「農地」の場合、所轄の農業委員会から農地転用許可を貰わないと別荘の建築はできない。「農地」以外は特に問題なし。
ドーマー(ドーマーウインドー)
洋風住宅の屋根に突き出している小窓をいう。屋根裏の採光、通風のほか、外観上のアクセントとしても設けられる。ただ、高原エリアの場合、複雑な形状の屋根は雨漏りを起こしやすいので注意が必要だ。
ドライエリア
地下室の一面を掘り下げて作った庭のこと。採光、通風、防湿の効果がある。
法面・法地
宅地として使用できない斜面のこと。自然の地形で斜面になったものと、傾斜地を造成する際に、土砂崩れを防ぐために作る場合がある。法面の上端と水平面が接する部分を法肩(のりかた)、下端と水平面が接する部分を法尻(のりじり)、法肩と法尻を結ぶ最短距離を法足(のりあし)という。
不同沈下
建物が自重や地盤の影響などによって、不均等に地盤下に沈み込む現象。深刻な場合、基礎や壁に亀裂が入ることもある。高原エリアで凍結深度以下に基礎の基盤を設けなかった場合や、敷地が元水田などの軟弱地盤だったときに発生する。
古家付き
建物としての価値がない、もしくは極めて低い家屋が残っている土地を指す広告表現。建物部分については瑕疵担保責任を問えないが、リフォームで利用可能になるケースも多い。建て直し前提で購入する場合は、土地が再建築不可でないことや再建築時に建てられる建物の規模を確認する必要がある。
薪ストーブ
薪を燃料にするストーブ。ストーブの火力で暖めることができる部屋の床面積を確認することが大事。重量物なので設置に当たっては設置場所の根太の本数を増やすなど、床下の補強が必要になる。また、煙突の設置にもストーブ本体と同程度の予算を必要とする。暖房効率を考えると設置場所は部屋の中央がベスト。小割にした薪は1束400円から700円程度で一晩に3、4束消費する高価な燃料。自分で薪を割る手間も予想以上に厳しいので、ある程度調達の工夫や覚悟を必要とする暖房器具といえる。
屋根材
別荘の屋根材は機能性重視で選びたい。落ち葉が雨漏りの原因となりがちな高原の別荘には、ガリバリウム鋼板など鋼板系の滑りやすい素材が適している。海辺の別荘は錆びにくい素材がベター。強風エリアでは重量のある洋瓦などもおすすめだ。
床下換気口
木造住宅において、床下の通風を確保するために布基礎部分に5m以下の間隔で設ける換気口。断面積は1個300平方センチメートル以上必要。
床暖房
床の組み込んだパイプコイルに温水などを通し、その放熱で暖める暖房器具。冬に気温が零下になる高原エリアでは、留守中も常時5度程度で運転すると水道管の凍結が防げ、水抜き・通水の手間が省ける。また、利用時に室温を早く上昇させることもできる。
ラミネート・ログ
マシンカット・ログの一種。複数(2枚から4枚程度)の木材あるいはマシンカット・ログを張り合わせ、木材が本来持っている曲がりやねじれ、反りなどの性質を最小限に抑える工夫がされたログ材。長いログ材の生産も可能。